建築家の考えた狭小住宅

Post time:2017-09-08 10:38:02

核家族が当たり前となり、また費用面や土地の面積などの問題から、狭い土地に工夫した家を建てるケースが増えています。一般的にこういったタイプの家は「狭小住宅」と呼ばれ、3階建てにしたり、階段などの配置を工夫して建てる必要があるため、建築家にとっては腕の見せ所ともいえる住宅になるでしょう。

有名建築家が建てたものの中でも、特に有名な狭小住宅が3つあります。1つは増沢洵の「最低限住宅」で、戦後に建てられた建築面積9坪に必要最低限のものを配置した実験的住宅で、現代の狭小住宅の元祖ともいえる存在です。

また、狭小住宅で最も有名と言えるのが東孝光の「塔の家」です。こちらの住宅は建築面積はわずか6坪。コンクリートの素材感そのままの吹き抜けの中に住むような構造の家で、5階建ての建物となっています。しかも、今でも東孝光氏の娘さん(建築家・東利恵)が住んでいる現役の住宅です。

3つ目は安藤忠雄の「住吉の長屋」で、今のコンクリート打ちっぱなしのデザインの先駆けであり、限られた敷地大胆に切り取り中庭を設けることで。狭小住宅では諦めがちな採光性を確保しています。

コンパクトな住まいが求められる中、昭和の中期~後期に建てられたこの3件の先進的な狭小住宅は、再びそのデザイン性を再評価されていると言えます。実際に、増沢洵の最低限住宅は、「9坪住宅」として現代風にアレンジされたデザインの家が建設されています。

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建築界のノーベル賞を

Post time:2014-05-19 11:49:06

建築家にとって、もっとも権威ある賞が「プリッカー賞」なんです。この賞は、建築を通じて社会などの貢献した人に与えられるんです。この賞は、アメリカのハイアット財団が建築家にも賞賛されるべき人物がいるという事から作られた賞とされているようです。

当初は、そんなに権威ある賞されていなかったんですが、アメリカのニューヨーク・タイムズの記事で「ノーベル賞のようだ」と書かれてから、このプリッカー賞が「建築界のノーベル賞」と言われるようにもなったんです。

建築界のノーベル賞をとった日本人も数人いるんです。近年では、連続して日本の建築家が選ばれているんです。それほどまでに、日本の建築家はすごい人が多いと言えます。

日本の建築家が選ばれた要因となったのは、社会貢献の影響力ではないかと思います。海外で自然災害などによって被災してしまった地域での活動が認めれて受賞したとされているくらいですから。

若い日本の建築家の目標になる建築家が「日本人」であるというのは、日本の建築界にとって明るい未来ではないかと思います。

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建築家の地元離れに関する座談会

Post time:2014-03-27 12:12:14

東京で活動を行っている建築家のグループが作品展を開きました。

自分たちが生まれ育った三重県に貢献したいといった想いで座談会も開催しました。メンバーはそれぞれ別の地域の出身ではあるが、様々な活動を通して東京で知り合い、共通の思いのもと活動を開始しました。資金の面もあるので、一人だけではできることも限られていますが、5人が集まることによって、大きな力を発揮することができると信じて活動を進めています。

この展示会では、各メンバーがこれまでに手掛けてきた作品を展示しています。今までの作品を写した写真を壁一面に引き延ばすことで、実際にその物件にいるかのような体験をすることができます。

様々な目的のもとにこの展示館は開かれていますが、その中の目的のひとつに、建築家の地元離れの現状があります。そのような課題も伝えていきたいという想いでメンバーは取り組みを行っています。

座談会では、県内で活動を行っている建築家や地元雑誌の関係者も参加しました。

海外の有名建築家の誕生日

Post time:2014-03-20 10:11:11

建築家フランク・ゲーリーはカナダ出身の1929年2月28日生まれです。

ロサンゼルスに移り、南カリフォルニア大学・ハーバード大学で学んだ後にパリに移り、建築家アレンドレ・ルモンデなどのもとで働きました。そして、再度アメリカに戻ったあとは若手の建築家とともに事務所を設立しました。

78年に、「ゲーリー自邸」で建築の世界に飛び込みました。安価な建材を使用することによって、完全な形を除いたこの建物は、8年代の後半から現れてくる「脱構築主義」の走りとなりました。

そして、「カリフォルニア航空宇宙博物館」を作成し、87年には21メートルの大きさの魚のオブジェ「フィッシュ・ダンス」を制作しました。その独創的な世界観で「プリツカー賞」を受賞しました。

ゲーリーはソフトウェアの技術にもたけており、設計のための新しい技術をビジネスにするために会社を設立しました。また、建築物だけでなく、大手ジュエリーのデザインも手掛けています。

建築家のイベント

Post time:2014-03-13 15:10:33

ある大手住宅メーカーの個人の住宅や事業者向けの建物をプロディースしている「Aプロジェクト」は、アートの業界に象徴されるスピード感の中で、いかに建築といったものが存在していくか、ということをテーマに9回目のシンポジウムを開催します。

今回に関しては、今までのながれにとらわれることはありません。常にあたらしい挑戦をしている建築家の青木淳氏と長谷川豪氏、また、キュレーターとして活躍している保坂健二朗氏を招き、これからの日本において若い世代がより一層チャレンジしたくなるような環境をつくりたいといった想いで、これからの建築士や建築業界全体のあり方や変化が激しい中で生きていくためのアイディアが話される予定です。

この住宅メーカーのプロジェクトでは、お客さんと建築家との橋渡しをすることで、新しいスタイルの家づくりをサポートしています。

また、このようなイベントとは別に作品の展示会、インタビュー企画などの情報発信も進めています。